2012/01/20(fri)
『Heaven's Lounge』
@阿佐ヶ谷yellow vision
http://www5.ocn.ne.jp/~yvision/newpage2.html
open19:00/start19:30 \2,000+1D
水晶の舟
Maher Shalal Hash Baz


2012/01/21(sat)
bluestars night〜Happy New Year Party !!!〜
http://mameromantic.com/?p=12525
開24:00/演24:00 料金2,000(1D込み)
*未成年の方はご入場頂けません *入場時要顔写真付きID
【Guest LIVE】 Maher Shalal Hash Baz
【DJs】chicchi yusa 町田町子 maruo morishi! tsuge looser matsumoto tutti yngw Kato-chang Jr.
【VJ】cryv
※去年のwomb出演がきっかけで、誘っていただきました。DJたくさん!楽しそうなイベントです。マヘルの出番は深夜2時ごろとのことです


2012/01/24(tue)
「金子寿徳/光束夜トリビュート kaneko jutok 1958-2007」
http://www.geocities.jp/uramado_record/notice.html
会場 新宿 JAM
開場 午後7時00分 開演 午後7時30分
料金 前売2500円 当日3000円(+ドリンク)発売 前売り券は裏窓,JAM店頭にて販売します。
出演
灰野敬二+高橋幾郎
割礼
宇宙エンジン
川口雅巳+諸橋茂樹+田畑満
マヘル・シャラル・ハシュ・バズ
 
金子さんが亡くなって、もう5年たつんだな。たまにすごく懐かしくて会いたくなる。


2007/1/24
果てしない声
ベルが鳴って、黒くて重たい受話器をとると、たいていは向こうの暗闇のなかから金子さんのよく通る声が聞こえてくる。
今日はお店に行けそうにないんだけど、とか、福岡さんによろしくね、とか、他愛もないことを話して、じゃあまたねー、と言って電話を切る。

金子さんはたいてい髭が上手くそれていなくて、口の端のほうにうっすら、半端なながさの髭がひとかたまり。
ねこみたい。
金子さんは酔っ払うといつもねこみたいになって、にゃあと言った。
私は金子さんのボトルに絵を描く係になっていて、ねこの耳をつけた金子さんの似顔絵を書いてみせると、嬉しいのか困っているのかよくわからない笑みを浮かべていた。
でも一度、「今度はうさぎがいい」といわれたことがあったから、案外気に入ってくれていたのかもしれない。

にゃあと言う以外は、いつもまっとうなことばかりを言った。
去年の春先、デンマークに行く前に高円寺のロータリーで練習したあとの焼き鳥屋で。
「間違ってもいいからもっとおもいっきり吹いた方がいいよ」
と、見学に来ていた金子さんは言った。
デンマークってどんなところなんだろうねえ。絵本の中みたいな街なのかねえ。」

演奏するときは、直立不動だった。飲んでいる時は、手がグラスを持つ形に固まっていた。
金子さんのうたう廃墟とは、どんなところなんだろうといつも思っていた。
どうしてあんなふうに歌えるんだろう。一度訊いてみたら、「ぼくなんて全然歌えていない」と言っていた。
楽器と自分が、しっかり密着していることが大事、と教えてくれた。

いつか共演しよう、と前々から言ってくれていて、この1月の21日にそれが実現し、高円寺のグッドマンで一緒に演奏してくれた。
金子さんの演奏はいつだってまっすぐだと思った。ちゃんと私の音を聴いてくれているのがよくわかった。こういう、思いやりのある演奏もあるんだなと知った。
終わってから、面白かったね、と言ってくれた。観に来てくれた人たちと一緒に四文屋にいって、くだらない面白い話をたくさんして、四つ角のところで
「また一緒に演奏しようね」
と言って、手を振って別れた。



今度ベルが鳴って、あの黒くて重たい受話器をとっても、もう金子さんの声はしないと思うと寂しい。